@ブルペン開発物語

開発物語

「あの時、もうボール半分だけでも外に投げられていたら試合の結果は・・・。」

野球はピッチャーで勝敗の7~8割が決まると言われています。しかし、ブルペンは穴が掘れてたりデコボコだったり、砂っぽい土だったり。
「正しい投球フォームを作り込むのに適したブルペンを子供たちに提供してあげたい。」

@ブルペンの開発は、ここから始まりました。

穴が掘れにくいマウンドにするために使われる粘土は、当時(今でも)ほとんどがアメリカから輸入されていました。
そこで「アメリカの製品と同等の粘土を探そう」と考え、全国から粘土を取り寄せてブレンドしました。

幸いにも日本では多種多様な粘土が産出します。探して集める手間こそかかりましたが、アメリカの製品に似た粘土を作り出す作業はさほど難しいとは思いませんでした。

そうして作った粘土は球場や高校などで実際に購入いただけました。「マウンドを固くしたい」という要望はすでに高まっていたからです。
しかし実際に粘土で固めると、想定外の課題が明らかになりました。
一番の課題は「施工費の負担と、選手だけでメンテナンス管理が出来ない」ことです。
正確な形状を粘土で作る施工費はそれ相応の価格がするし、また練習後の修復作業はあまりに時間がかかり過ぎました。
こういったことから、多くの場合は元に戻してしまいました。

そこで新たな開発目標を「今と同程度の作業負担で施工もメンテナンスも出来、かつ穴が掘れにくい土」としました。

新たな目標が決まりました。
ところが参考に出来そうな類似製品を探しても見つかりません。
存在しない土をゼロベースから開発しなければならないことに気が付きました。

ここから長い探索と試行錯誤が始ます。
考えられる可能性は全て試しました。試した総数は100種を超えたでしょう。
こうして数年間を経た2021年、これまでと全く違う発想を考えつき、急いで試作したところ「目標にかなり近い土」を得られました。
この処方には「大きな可能性がある。」
さっそく各種実験や検証をして改良を繰り返し、ついに目標とした性能を得られました。
これまでにない発想の処方でしたので特許を出願しました。

次のステップとして、選手たちに試してもらいました。
社会人野球名門チームの投手たちから、素晴らしい評価をいただきました。
開発に協力いただいていた高校の監督からは、「これはいい。買います」と即決で注文をいただきました。
ある球場からは、テスト後複数回リオーダーをいただきました。
試していただいたほとんど全ての投手から、想定通りの感想と高い評価をいただきました。

こうして日本初(たぶん世界初)のブルペン専用土「@ブルペン」が誕生しました。

タイトルとURLをコピーしました